3.威張るブログ

ゴータマ哲学。(参考→Iテモ4:7)

1.序論

a)仏教

→「実体はない」。ゆえに“仏教”はない。ゴータマの悟りの根本は「物事には実体がないから概念化できない」というものだ。だから「あ、そうか、物事には実体がないのですね」と言ったら彼はおそらく答えないのではないだろうか。かの覚者が至ったオリジナルの悟りは、その性質上、基本的に肯定も否定も受けつけないのである。しかし、私は真理の伝道を志す者として「(摂)理のみを扱う」彼の教えに対してしっかり吟味して、そこに愛(積極的理解)を示したい。聖書が扱う“神による救い”ではなく“覚者になる悟り”。“ゴータマ哲学”の存在論と認識論に興味をもってきた者として、自分自身の迷いを書き留めておきたい。

b)ゴータマ哲学

→長々と語ると膨大になるからして、なるべく手短に。今、目の前にお茶のペットボトルがある。これは、“机の上のお茶”でもあり、“この一室にあるお茶”でもある。こう言っている間に、お茶は古くなるから“さっきより新鮮さが僅か失われたお茶”となる。そもそも、ペットボトルに入っているから、“ペットボトルに入ったお茶”なのではないか。お茶はそれだけで存在しているのか。もしかしたら、私のいぬ間に誰かが中身をかえているかもしれないから、飲んでみないと分からないが、いざ飲んだらお茶は“飲み物”という概念に変容しないか。というのも、外出先で怪我をして手持ちがなくて傷口をすすいだら“消毒薬”とも言えまいか…。と、あれこれ言っている間に飲み終えてしまった。このペットボトルは「お茶のペットボトル」なのか。お茶が入っていたペットボトルか、空のペットボトルか…。

c)実体がない

→すごく簡単に話したが、ようは「物事に実体(本質)はない」ということだ。だから「いや、だって世界はあるでしょ」と言えば「何を以って世界というのだね」と返ってくるだろうし、「じゃあ、僕は存在しないのですか」と聞けば「君とは何だね」という問答になろう。このような性質上、“ゴータマ哲学式無神論”はじつのところ反駁対象ではない。「仏教というものは本来ないから」である。

2.本論

d)真理

→しかし「“すべて”の物事に実体はない」というこの哲学は「正しくはない」。もし、このことが真理だとしたら、「“すべての物事に実体はない”ことは<真理>である」という命題ができるわけだが、このことが確かなら、先の<真理>は「“すべての物事には実体がない”という実質(本質)を持っている」ことになる。だからして「すべての物事に実体はない」との教えは“偽”になのである。ゆえに「“真理”にはどうあっても実体(実質)がある」ことが明らかとなった。ここに異論の余地はなかろう。では、真理とは何か。

e)曖昧さ

→そもそも“ゴータマ哲学(式無神論)”が主張しているのは、物事に“実体”がないことであり、諸物を否定(および肯定)しているわけでもない。その“つかみどころ”のなさ、まさに「物事は空なのだ」という主張ゆえに迷い(という知的な興味)の元であるわけだが「“すべて”に実体がないわけではない」ことは先のとおりである。ここに至らずして考えないままだったら、その人は“教えの選択”ができなくなってしまう。

f)救い

→逆に、聖書の「救い」を言語化できなければ、それは“曖昧”になり、この論考はおろか全てが「空しく」なろう。だからまず私は「聖書の救いとは、曖昧ではないこと」と言い表そう。つまり、≪聖書の救いとはすべてに(導きとしての)意味を見出すこと≫である。まさに、ゴータマの悟りとは逆なのである。あらゆることが意味を持つというのは、楽しいことに対してはもちろん、苦しいことにも積極的な可能性を見出すことであり、それこそは希望なのである。単に「ポジティブに生きましょう」というものではない。出来事に積極的に意味を見出すという所業は、いわば“生ける神学的な哲学”なのであり、盲目的信仰とは全く別種の、非常に理知的で荘厳なものなのだ。

3.結論

g)経験的な知

→さらに、聖書の“真理性”は生きることの中でいっそう明らかになる。たとえば、私の日常では…〈ゴータマの哲学は非常に興味深いゆえに、少なくとも私にとっては躓きのもとになってしまっていた。そこから、ガタガタながら立て直して意気込み「今日もなんとか聖書研究をしよう」と昨日の続きを開いてみる。すると「もはや愚かでさえない悪しき作り話に惑わされず、はたらきを続けなさい。そうすれば、あなたが救われ、周りの人も救われます」という旨の、偶然ではあり得ない聖句が真っ先に飛び込んできた。〉…という具合に。このことが導きでなくして何だろうか。「異教の国に在って励みなさい」という御父のご意志を感じる。これは実体である。間違いなく“実体としての意味”である。すべての人が自分なりの選択に至れますように。

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