A:「時間という概念は普遍である」
なぜなら、
A*:「普遍とは、遍く時代において変わらぬこと」
を示し、
A2:「時代というのは、時の流れによって生ずるものである」
から、
命題Aは真理である。
さらには、この導出過程は、
A2*:「時間という概念が普遍を生じさせる」
とさえ言えるのである。
ここで問題となるのは、
B:「普遍という概念は、霊的な世界にも適応し得るか」
ということである。
この命題が意味するのは、
B2:「霊界には時間が存在するか」
という問いと同義である。
そして、
このことについては、
命題B2は真である、と答えることができる。
まず、
C:「時間とは、“生成消滅”を“発生させる”原理である」が、
このことは、
C*:「時間そのものは、“既に”存在していた原理である」
ことを意味する。
つまり、
C**:「時間というのは、常に“先行する”原理である」
と言える。
ここで、命題B2について論じるためには、
D:「永遠とは、時間の流れがなくなること」
という命題Dが、“偽である”ことを明かさねばならない。
このことについては、
E:「永遠とは、時間が存在しなければ定められ得ない概念である」
という応答が可能である。
つまり、
E*:「“永遠”という概念そのものが、時間に依拠している」
ということである。
よって、
E**:「永遠という概念は、“永遠のX”という項においてようやく存在する」
と言えよう。
(E**※:X=命、X=身体 など)
このことから、
命題E**の変項Xには、“時”に関するものは入らないことがわかる。
というのも、
E***:「“永遠”という言葉が、既に“時間”を表す」から
である。
よって、
命題Dに対しては、
D2:「“永遠の時間”という概念は規定上、存在し得ない」
という解が導かれる。
よって、
命題C**およびE*から、
命題Bは真であると言える。
ゆえに、
∴「時間は普遍の概念であり、霊界にも適応される」