1.命題証明集

神は実在する。

A)「人は、神を“信じる”か“信じない”かのいずれかである」。

実は、この文言が躓きのもとです。

信仰の対概念は、不信仰ではないのです。

A’)「人は、“神を信じるか”、“無神論を信じるか”のいずれかである」。

これが正しい構造です。

さて、

B)信仰は、付与されたものでしょうか、自然発生的なものでしょうか。

次の点を抑えねばなりません。

B2)信仰は必ず、信仰対象が先にあって生じます。

このことを考えると、

B’)信仰が自然発生することはあり得ません。

ということは、

B’’)信仰は付与されたものです。

このとき、

C)“信仰対象が信仰を付与する”のは自明です。

ならば、

D)「“神が神への信仰を与える”か、“無神論が無神論信仰を与える”かのどちらか」です。

ここで、

D2)当然ながら、無神“論”が“人間に力を付与すること”はあり得ません。

ゆえに、

∴[神は信仰に先立って実在し、信仰を与えた権威者である]。

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